デザインクラシックと言われる作品には、時間をかけて独特の発想をトライする実験の積み重ね、そしてある種のひらめきが必要です。
一見シンプルなこのテーブルにも、完成までにワイヤーメッシュと棒を用いた何年にもわたる実験が繰り返されました。その結果、モダン・デザインのクラシックとなったいくつもの画期的な製品が誕生することになったのです。
約25cm高のテーブルには、U字型のワイヤー棒が2本配され、X型に組まれた側面はテーブルトップに接合されています。テーブルトップの端を20度の角度に傾斜させて、合板のレイヤーを見せるデザイン。小さなサイズは日本の茶道を楽しむのに最適ですが、実際、イームズ夫妻はこのテーブルを使ってイサム・ノグチをすき焼きでもてなしたり、チャーリー・チャップリンなどのゲスト迎えたそうです。7層から成るバルト・カバ材の核に、高圧ラミネートのトップを重ね、亜鉛メッキのワイヤーベースを使用しています。