1958年にデザインされたスパニッシュチェアは、ボーエ・モーエンセンが旅行先のスペインで出会ったアンダルシア地方からインド北部まで、古代イスラム文化の影響を受けた地域で見られる伝統的な椅子を、モーエンセンによる解釈でシンプルにリ・デザインされたラウンジチェアです。現代的な要素も加えながら、伝統的な素材から誕生したラウンジチェアの傑作です。
モーエンセンはスペインを好み、何度か家族旅行に出かけた際に、幾度となくインスピレーションを受けてきました。1958年にその地域独特のアーム幅が広い伝統的な椅子に一目惚れをし、アーム本来の機能としてだけではなく新聞やコーヒーをおけるサイドテーブルという2つの機能を持つようにデザインしました。
形状を近代化し、重要な特徴を残しながらも機能的には不要な彫刻などをすべて排除しています。もっとも特徴的な幅広いアームレストには小物や本などを置くことが出来る実用的なスペースと、ゆったりと寛げる特別な時間を提供してくれます。
1911年の創業以来、一族で伝統を守りながらも、新しい試みにも積極的に取り組んできました。最初は小さな椅子張り工房としてスタート。最新の技術力を持つ関連企業と連携しつつ、他の追随を許さないほどの高いクオリティを実現できるようになりました。
“ 現代の本物” をつくり出すべく、我々は今でも日々努力を重ね、デザインの系譜をつないでいます。市場へと送り出される家具の一つひとつには、品質にこだわりつづける我々の歴史や思いが込められているのです。
スパニッシュチェアは、北欧らしい素材の質感を感じる厳選されたオーク材のフレームと、馬具に使われる上質で厚みのある1枚革のバットレザー(馬のお尻部分で繊維束密度が高く厚みがありとても丈夫な革)でつくられています。
このチェアがデザインされた1958年当時、それまでの移動手段だった馬に代わり、新しく登場した自動車の普及によって馬具職人の仕事が現象し始めていました。多くの人々が日常で使えることを望んだモーエンセンは、そんな職人達の救済も考慮してこの椅子をデザインされたとも言われています。力強く、そして天然素材の組み合わせが非常に美しいイージーチェアです。
商品はこちら:Fredericia(フレデリシア)|The Spanish Chair(スパニッシュチェア) オーク(無塗装)コニャックレザー